今日も着物を楽しんでますか〜? 今日は襦袢を自分で染めちゃった話を。
今染めた訳ではないので、実録とはいきませんが参考になれば。
襦袢が汚れたらどうする?
いきなりですが、襦袢は汚れます。特に袖口と背中です。
襦袢は衣紋(衿のとこ、うなじの下のぐっとカーブを描くあの部分)を抜く(ぐっと下げることを抜くと言います)ので、その下に着る肌着は、背中がぐっとえぐれた形になっています。衣紋から肌着が見えないためです。
が、しかし、その肌着がえぐれているために、肌が襦袢の絹に直で触れる形になるのです。
いくらシャワーを弾きにくく(そんなこと無いと思いたいけども…)なる年代になったとはいえ、まだ皮脂が枯れている訳でもない訳で、絹の襦袢だと皮脂を吸ってしまい、天麩羅襦袢(ポラ子が勝手に言ってる言葉)と揶揄する状態になります。
天麩羅襦袢? 何それ??
天麩羅の下に紙を敷いておくと油を吸った紙が半透明になるではないですか?
あのイメージです。写真はとてもとても載せられない。。。
久しぶりに着ようとしたら、うっすら半調、なんと天麩羅襦袢になっているではないですか!! きちんとお手入れしておけばいい話ですが、うっかり手入れ(着物専用の丸洗い=洗うと言っても石油系溶剤で洗う)に出すの忘れててた〜、なんてことありませんか?
こういうことがあるので、最近は普段着には「うそつき」(肌に触れる部分は晒でできていて洗える)を愛用しています。
一度着たからといって襦袢は洗う(既出の丸洗いのこと)ものでもなく、絹は手入れ代もかかるので自分で洗う人もいますね(あくまで自己責任でやってくださいね)。それでも袖口のうっすら汚れが気になったり、初めて作った襦袢で薄いピンクのボカシがつまらないと思ったり。
ポラ子もそうでした。そこでひらめいた。
自分で染めてみたら?
解いてプロに任せるほどお金をかけたくない、来週には着たい、などの理由から、思い切って自分で染めてみたことがあります。
もとはコレ。一枚目の襦袢でした。でも自分は洒落物が好きと判明したため、袖を通さなくなりました。
この子に罪はない、もっとかわいがろう。
そこで、手芸屋さんで足袋を染めるために買っておいた染料の登場です。
使ったのはコレ、コールダイホット。
私はちなみに、ベージュとオーカーブラウンをよく使って足袋などを染めました。
染める手順
重さを量る
まず初めに、染めるものの重さをはかり染め液の量を決めます。
が、洗濯槽にいれて、ゆったりかき回せる位の量にしたと思います。
取り説には40倍とかいてありますが、この自分がきちんと測ってやるはずないので、ゆったりかき回せる量にしたはずです。
ちなみに今測ったら、襦袢は半衿ついたままですが、400gでした。
染料1本で250g〜500gが中・濃色に染まると書いてあります。
結果オーライ的な!
助剤を確認する
絹を染めるのには、助剤としてお酢を使います。
綿だと塩です。
助剤って何?という方のために言葉の説明を。
プロは薬品を使うでしょうが、ここでは塩(綿などの植物繊維の場合)や食酢(絹など動物繊維の場合)を使います。ちなみにポリは別売りの促染セットが必要とのこと。
熱湯で染料を解いてから、お湯をはった洗濯槽に染料を。この時に助剤も入れましょう。
(絹ならお酢で染料1Lに対し約大さじ1杯半)
※お湯の温度が高い方がよく染まるのですが、目安の温度を明記できなくてごめんなさい。
コールダイホットの中には説明書があるので参照してください。
浸す
そして襦袢を浸します。 洗濯するわけではないので、ネットには入れずにやってます。
時々かき回し、少なくとも20分は浸します。
濃く染めたい時は、お湯の温度を高くし、浸す時間も長くします。
なるべく濃くしたかったので、30分以上は浸していたはずです。
色落ちが心配ですが、絹は大丈夫そうです。色止めを買ったものの使わずじまいでした。
乾かす
水ですすぎ、軽くタオルにくるんで脱水し、着物ハンガーにかけたところ。
おーーーーー、いい感じ。
乾いてきたところと色を比較しましょう。濡れた状態くらい濃くていいのだけど、これは仕方ない。
乾いてきました。
これなら出番がありそうです。
でも万が一の色落ちを考え、木綿やウールの普段着の時に限って着ています。
まとめ
- 染める物の重さを測り、濡らしておく。
- 襦袢なら染料1本使用。濃く染めたければ、洗濯槽にぬるま湯を用意。
- 染料を熱湯で溶く。やけどに注意してくださいね。
- ぬるま湯を用意した洗濯槽に溶いた染料を入れ、助剤(絹ならお酢で染料1Lに対し約大さじ1杯半)を入れる。
- 20分以上浸す。(時々かき回しましょう)
- 中性洗剤を溶かした湯で洗い、水ですすぎ軽く脱水。
- 着物ハンガーにかけて乾かす。
ご注意:私は洗濯槽に色はつきませんでしたが、心配な方は大きめのバケツなどでよくかき混ぜながら作業してください。また絹の襦袢は、乾いてからの縮みなど、寸法の狂いがある可能性がありますので、各自の自己責任で行ってください。自分で染めることをやたらに推奨するものではなく、使わなくなった襦袢をなんとか活かそうとするためのものです。
私は汚れて洗っても真っ白にならない足袋も染めました。
それはまた次回にでも。
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